聖書 そこにある真実

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2020米大統領選から世界の終わりまでの流れを読み解いて見る(2/4)

 

さて、エゼキエル書38章の解説に入りますが、なぜこれが新冷戦の行く末を予想する、一つの手がかりになるのでしょうか?

この預言を、内容がほぼ一致しているダニエル書11章と一緒にものすごく簡単にまとめると、ロシアとその友好国が経済的苦境を打開するために、この時経済的にものすごく豊かなエジプトとイスラエルを侵略して悪辣非道の限りを尽くすも、国際的な非難を受けて撤退する途中に同士討ちで滅びるというものです。

今中国とロシアは、かなり良好な関係を築いており、中国やロシア、中央アジア諸国とインド、パキスタン上海協力機構という軍事同盟を築いていますが、この預言書の侵略国リストに中国の名前は入っていません。

おそらく、トランプ大統領が最終的には大統領としての座を固めて、中国を経済制裁などで追い込み、それによって味方を大きく減らした中国共産党政権が自壊するか、それともこの時のヨーロッパ中心の潮流に乗ってロシアを見捨てるか、この二択でしょう。僕は個人的には、前者の方があり得るのではないか、と思います。

では、この預言について説明していきます。

「人の子よ。メシェクとトバルの大首長であるマゴグの地のゴグに顔を向け、預言して、言え。神である主はこう仰せられる。メシェクとトバルの大首長であるゴグよ。今、わたしは、あなたに立ち向かう。(エゼキエル38:2-3)

ペルシャとクシュとプテも彼らとともにおり、みな盾とかぶとを着けている。ゴメルと、そのすべての軍隊、北の果てのベテ・トガルマと、そのすべての軍隊、それに多くの国々の民があなたとともにいる。(エゼキエル38:5-6)

この国々について、リストアップしていきます。

メシェク=モスクワ(ヨーロッパロシア)のことで、スラヴ人のことです。

トバル=シベリアのことで、アルタイ人(シベリア、中央アジア、モンゴル、トルコ、朝鮮の諸民族のことです)も含まれます。

マゴグ=グルジアのことです。広く言えばカフカス以北のことです。カフカス以北にはロシアがあります。

ゴグ=ヨーロッパロシアとシベリアを束ねる国、すなわちロシアそのものです。

ペルシャ=イランのことです。かつては親米でしたが、1979(昭和54)年のイラン革命アメリカと断交するほどの超反米路線に切り替わり、ロシアや中国に擦り寄り、イスラエル殲滅を掲げています。

クシュ=スーダンです。1989(平成元)年から2019(平成31)年に君臨したアル=バシール大統領は親中・親露・反イスラエルを貫きましたが、彼をクーデターで追って成立した暫定政権は今年、イスラエルとの国交を樹立し、サウジアラビア・エジプト・アラブ首長国連邦といった親米アラブ諸国と深く結びついています。しかしクーデター大国であり、伝統的にロシアやPLOパレスチナ独立派の筆頭)との関係が深いことを考えると、この預言が成就する時にはイスラエルと断交してロシアにつく可能性がかなり高いです。

 

プテ=現在内戦中ですが、これはロシアが支援するトブルク政権(東部)とトルコが支援するトリポリ政権(西部)によるものです。内戦の結果に関わらず、リビアはこの預言にある東側諸国の一員となることは明白です。

ゴメル=黒海北岸のことです。黒海北岸のウクライナの可能性がありますが、ウクライナは2014(平成26)年以来、クリミアを巡ってロシアと敵対しており、また東部の親露地域を巡っても対立しています。将来ウクライナに親露政権が成立してロシアと仲直りする可能性がありますが、もう一つの可能性があることも注目しておくべきでしょう。

ウクライナの北にはベラルーシがあります。民族的にはロシア人と違いが事実上ないのですが、大統領のアレクサンドル・ルカシェンコウクライナ系です。ベラルーシは伝統的にかなりの親露国家で、ルカシェンコの独裁体制が一貫して続いています。またそれ以上にポイントなのは、ベラルーシ人はロシア人やその一派(コサック)の子孫であるウクライナ人と違って、古代スラヴ人の血筋を保っています。ベラルーシは最近欧米と、大統領選の問題で激しく対立しており、今後一層親露国家になっていくものと思われます。

おそらくこのゴメルは、ベラルーシのことでしょう。

北の果てのベテ・トガルマ=ベテ・トガルマは古代アルメニアのことです。古代アルメニアはトルコとアルメニアにまたがっています。イスラエルから真北に線を引くと、トルコを通過してロシアに行きます。なので北の果てのベテ・トガルマはトルコです。トルコは伝統的に西側諸国の一員でしたが、現在のエルドアン大統領は親露化しており、国際会議でも最近、ロシア寄りの行動が増えています。またパレスティナ問題でイスラエルとの関係が悪化しています。ちなみにアルメニアは1991(平成2年)のソ連崩壊以降、親露路線を継続しています。

トルコとアルメニアは、現在対立していますが、最近ベラルーシ問題でロシアとともに政府を支持するなど、融和が進んでいます。おそらく近い将来、トルコとアルメニアは完全に仲直りして親露国家になるでしょう。

さて、次回は東側諸国によるイスラエル侵攻について取り上げます。